awasaの女性デザイナーの企画意見と、自分が考える企画意見を数ヶ月に渡ってバチバチやりながら出していくのですが、、このコートに関しては、デザイナーの「欲しいもの」と私の「着て欲しいもの」が合致した企画。
元々企画時点で、デザイナーの所有するビンテージのバルマカンコートをベースに、、という話で進んでおりました。
概ねOKなつもりでいたんですが、、実際に私がTFの店頭や日本全国様々なお店で行ったイベントの際に聞いていた、、
「ロングコートを着なくなった」
というお話。
企画するにあたって
・着たいもの(着てみたいもの)
・着てみて欲しいもの
を意識するようにしておりまして、前者はまあブランドなので当たり前の話かもしれませんが、後者は”特定の誰か”がいた方が良い企画がでは無いか?と思い、常々そんなことを考えている訳ですが、、
デザイナーにもそんな話を耳にする、、と伝えた上で敢えて展開をしたコートです。
「ロングコートを着なくなった」
と仰る方々は、自動車ありきで生活している、家族ありきの生活をしている、、、様々な理由が有ますが、「昔に比べて生活が変わってしまった、、」と言う方がほとんど。
それを理解した上で話を聞いていると、実際は「ロングコートを着なくなった」のでは無く、「ロングコートを”着たいけど”、着なくなった」と言う方が非常に多くいらっしゃいました。
であるならば、”着たい”と思っている方に向けて作ってみようと思ったのが今回のバルマカーンです。
過去に着ていた、、と言う方も多いので、恐らくはクローゼットに1着はお持ちの方も多いはず。
ただ、ここ数年~数十年で流行りのシルエットも、我々の体型も大きく変わりました。
(変わらないこだわりも大いにあると思います)
故に、先ずは価格設定。
「(たぶん)着るんだけど、今現状着てないし、着なかったら嫌だ、、」
を想定して、コートで\100,000-アンダー。
普段、安いから、高いから、、と言うことで物事をあまり考えることはありませんが(安いなら安い方が良いですが)、これに関しては、機屋さん、縫製工場さんにも”旨”を伝えた上で頑張っていただきました。
生地は愛知県一宮市。
経緯糸共に2/48のウールギャバジン。
近年の梳毛織物では、経糸の整経にコストが掛かり、且つ織りづらい事から経糸の本数を減らして、緯糸の打ち込みで調整することが増えているそうです。
そんな、お話を聞きながら当時(90 ~ 00年代)作られていたギャバのレシピを元に、経糸勝ちで(経糸本数を込ませ)織ることで、生地にハリが出て型崩れし難く仕上がっています。
縫製は岐阜。
80歳近いご主人(たしか)がお一人でやっている工場です。
「目が見えないんだよ、、」
なんて言いながらもきちんと仕上げてくださいました。
話は戻りまして、仕様は極めてシンプルに。
いつ、どの場面でも着られる1着に。
チンストラップ、ポケット口を断ち切りしていたり、月腰にレザーを使ってみたり、”普通”過ぎてもつまらないので、少しだけアクセントを入れています。
TFではsize : 2と3をセレクト。
着脱可能なPOLAR FISHING WEAR × awasa Rabbit fur Badgeが付きます。
一旦長くなってしまったので、次回もう一型ニットがリリースされた時にでも書きますが、、、こちらにも書いてあるので、見てみてください。
ぜひお試しいただけたらと思います。
*着用写真
鈴木 : 身長175cm , 体重75kg , Size : 3 を着用。
上野 : 身長170cm , 体重60kg , Size : 2 を着用。
岡本 : 身長175cm , 体重55kg , Size : 2 を着用。
Size
< 2 > 裄丈 85cm , 身幅 60cm , 着丈 114cm
< 3 > 裄丈 89cm , 身幅 63cm , 着丈 117cm
※商品によって多少の誤差が生じる場合がございます、予めご了承下さい。
Material
Fabric : 100% Wool
Lining : 50% Cotton , 50% Cupro
Parts : Sheep suede
Made In Japan